黒色系と緑色系のいいとこ取り?種類豊富な赤色系のぶどう

1.甘みの強い品種が多い赤色系のぶどう

ぶどうと聞くと、一般的には巨峰などの黒色系や、シャインマスカットなどの緑色系を頭に浮かべる方が多いかもしれません。しかし、ぶどうには赤色系の品種も存在します。

多くの品種は赤みのある紫色をしており、大きいものから小さいものまで粒のサイズは幅広いです。その中でも、粒が小さい品種を食べたことのある方は少なくないでしょう。甘みの強いものが多く、酸味が少ないので、子どもから大人まで食べやすいと言えます。

 

2.小さめの実がかわいらしいデラウェア

デラウェアは、赤色系の品種の中でも特に有名なぶどうです。原産はアメリカで、日本に伝わったのは1872年ごろだと言われています。比較的安価で手に入るため、小さいころから口にしている方もいるでしょう。

主な産地は山形県と山梨県です。栽培方法によって多少異なりますが、一般的な出荷のピークは7月初旬~8月下旬ごろとなっています。

デラウェアの大きな特徴は実が小さいことです。巨峰と比べると半分以下くらいのものもあり、かわいらしい見た目をしています。また、種がなくなるように処理されていることがほとんどで、手軽に食べられます。皮を剥きやすいことも魅力的で、指先で押せば実が現れるため、子どもでも食べやすいでしょう。味の特徴は、甘みと酸味が共存していることです。癖がなく、好みの分かれにくい風味だと言えます。

山形県南陽市のデラウェアは甘みと酸味のバランスがよく、味が濃いためとても人気があります。

 

3.強い甘みが口に広がるルビーロマン(当園では栽培していません)

ルビーロマンは、2007年に品種登録された赤色系のぶどうです。藤稔という品種の自然交雑によって誕生しました。生産量が多くないうえに、出荷の基準が厳しく定められており、販売されている場所も少ないので、高級品だと言えます。デパートやフルーツ専門店であれば手に入るかもしれません。

ルビーロマンは石川県のオリジナル品種であり、石川県でしか作られていません。旬は8月中旬~9月初旬ごろです。

そんなルビーロマンは、1粒がかなり大きいことで有名です。一口で食べることが難しいくらい大きく、見た目にもインパクトがあります。さらに、味も高級品として販売されていることが納得できるほど、甘いものが多いです。ブランド化されているため、プレゼント用にも安心して選べます。

 

4.マスカットの風味に近い甲斐路(当園では栽培していません)

甲斐路は、1977年に品種登録された品種です。「赤いマスカット」と言われることもあり、その名のとおり、マスカットのような風味を楽しめます。

甲斐路の主な産地は、山梨県や新潟県です。多く出荷されるのは、9月中旬~10月上旬ごろとなっています。

甘みと酸味をバランスよく持っており、渋みは少ないので、誰でも食べやすいでしょう。さらに、マスカットのような香りが加わって、すっきりとした味わいです。果汁が多いので、ジューシーなぶどうが好きな方にもおすすめです。見た目は透明感のある赤紫色で、華やかな印象があります。やや長細い卵形をしている粒は少し大きめで、皮は薄いです。