ぶどう農家は楽?それとも大変?ぶどう農家の実態を徹底解説

1.立ち仕事がメインのぶどう農家

みずみずしくて美味しいぶどうを提供してくれるぶどう農家ですが、どんなことに苦労しているのでしょうか。まず、ぶどう農家の仕事の大部分は屋外での立ち仕事です。出荷作業中にぶどうの品質を確認したり、箱詰めする際には座ることもありますが、その他の作業については常にぶどうの木や枝、葉などの様子を間近に観察する必要があるため、常に立って仕事しなくてはなりません。ぶどう農家はぶどうの異変をいち早く察知して手を打てるように高い観察力が求められます。しかしそれだけでなく、夏の直射日光が眩しい暑い日も、冷たい雨が降り続ける日も作業できるような丈夫な足腰がある人でなければできない仕事です。

 

2.肩こりや腰痛は職業病?長時間上を向いて作業します

ぶどうはつる性の植物のため、頭上に設けられたぶどう棚につるが巻き付くようにして育ちます。ぶどうは多くの数を作ればいいというものではありません。芽や穂を摘み取って数を制限することによってひと房あたりに行きわたる栄養分を多くして、甘さが凝縮したかのような美味しいぶどうを作ります。そうした作業はすべて上を向いて行うため、首や肩、腰に負担を掛けることが少なくありません。肩こりや腰痛はぶどう農家の職業病と言えるのではないでしょうか。「美味しいぶどうを作る」という熱い思いを胸に、ぶどう農家の方々は上を向いての長時間の作業を黙々と高い集中力をもってしてこなしているのです。

 

3.自然災害の脅威にさらされることも少なくありません

ぶどうは一年に一度しか収穫できません。そのため、収穫・出荷に向けて年間を通して手間暇を惜しまず、たっぷりと愛情を注いで育て上げます。しかし、収穫間際で台風の影響を受けて大半が売り物にならないこともありますし、大雪や大雨の影響でぶどうの生育が悪くなってしまうこともあります。こうした自然災害の影響は避けて通ることはできず、それまでの苦労が報われないこともあります。こうした自然災害の脅威にさらされながらもぶどう農家の方々は情報収集を徹底しつつ工夫を重ねているため、美味しいぶどうが私たちの手元に届いているのです。

 

4.ぶどう農家への転身が人気?

ぶどう農家は立ち仕事がほとんどで肩こりや腰痛を抱える可能性もあり、自然災害の脅威にさらされる大変なものです。しかし、食べた人が思わず笑顔になってしまうような美味しいものを作るということに大きなやりがいを感じられます。最近ではぶどう農家への転身が人気を集めていて、自然とふれあいながら自分なりに工夫を重ねようとする方が増えています。そうは言ってもノウハウを知らないままいきなりぶどう農家になるのは無謀なので、まずは農業法人や観光農園に就職したり、ぶどう農家のもとで下積みをすることになります。ただでさえ美味しいぶどうですが、自分自身が栽培に携わりようやく実って成熟した獲れたてのものなら、心に染み入るような美味しさが期待できそうです。